【本の紹介】池上彰の行動経済学入門 働く君に伝えたい「本物の教養」

Audibleで「池上彰の行動経済学入門 働く君に伝えたい「本物の教養」/池上彰著」を聴きました。

行動経済学は以前聴いた本の中でも何度か出てきて、面白いなーと思っていました。

この本を聴いて、人間のいろんな習性や心理を活用して経済活動が行われていることを改めて知り、商売の奥深さに改めて興味が湧きました。

いろんな理論や効果が紹介される中で、自分の実感として最も印象に残ったのは「人は損失を嫌う」という話です。

この話はプロスペクト理論の話の中で出てくるのですが、引き出しから1万円見つけた時の喜びよりも、うっかり1万円落とした時の悲しさの方が感情の動きが大きいそうです。

どっちも1万円という、同じ価値のものの損得のケースですが、感情の動きには2倍以上の差があるそうです。

ということで、何かを選ぶ時に「損をするかもしれない」という可能性を回避するために、より安定したものを選ぶということでした。

これは自分が何かを迷う時に、とても参考になりますね。

「あ!今プロスペクト理論の真っ只中にいる!!」と感じる場面が出てきそうです。

同じ確率のものでも、表現が変われば印象も変わります。

同じ成功率のものでも、「成功率は95%です。」と言われるのと、「失敗率は5%です。」とでは印象が変わってきます。これは「フレーミング効果」と言うそうです。

失敗の話をされると、損失を回避したい!という気持ちが先行するので、成功率の話をされた方が安心しますね。でもこれは個人の好みにもよるかもしれません。

こうやっていろんな理論や効果を組み合わせることで、人の気持ちをコントロールできたり、買いたい!という気持ちにさせることができるって、面白いですよね!!

なんか一種の催眠術というか、自分もコントロールされていると思うとちょっと恐いですが、まず知ることで気づいたりそのうえで考えたりと、楽しめることが増えていく気がしています。

知っていて損はない身近に実際にある理論や効果ばかりだったので、ぜひ一度聴いて(読んで)みてください。

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